「イイ会社、イイ社会」(イイ社会になるよう貢献するためにイイ会社を創ること)を企業理念に掲げ、2015年に設立された株式会社デパート。同社は、Webサイト制作を主軸とし、ロゴや動画など、企業ブランディングに関連したクリエイティブ制作全般を行っています。大企業や中小企業問わず、様々な業界から同社へ指名依頼がきており、多岐に渡る制作実績を有しています。「誰かを想って創る」ことを大切にしながら、クライアントの課題解決のため日々邁進されています。

初めての新卒デザイナー採用は、全社で闘いました」そう語るのは、採用担当者の岸本さん。
同社は、2019年7月より『ViViViT』(クリエイター特化のダイレクトリクルーティングサービス)でWebUIデザイナーの募集を開始、2021年度卒の採用に動き出しました。

※本取材は新型コロナウィルスの影響を鑑みて、オンラインMTGツールを使用し行いました。
株式会社デパート
CorporateDesign div. シニアチーフ/岸本 佳奈さん
証券会社に新規開拓営業として新卒入社。若手トップの成績を叩き出す。3年目から人事部へ異動し、若手採用・育成部隊の起ち上げメンバーとして人事業務に幅広く携わる。その後、ベンチャー企業2社の人事・広報を経て、株式会社デパートにジョイン。

どのように全社的な採用を進めたのか、また注力されたインターンシップの内容とは。今回は具体的な試行錯誤や成功ポイントなどを伺いました。

  1. 2段階で行った“実践型”インターンシップ
  2. 一人で難しいなら、現場を巻き込む!
  3. 現場にあえて求めた「学生への厳しいフィードバック

「若い世代のスキルを活かしたい」
プロパー社員の可能性を求め、新卒採用へ。

ーー初めての新卒デザイナー(&新卒エンジニア)採用とのことですが、はじめられた理由を教えていただけますか?

岸本さん
大きな理由が2つあります。1つ目は、デジタルネイティブということもあり、若い方のほうがデジタル系の制作スキルが高いということ。2つ目は、そういった方たちに「デパートはなにができるのか」を一から考えてもらい、積極的に会社を動かしていってもらいたいと考えている点です。

ーーなるほど。そこから、どのようなペルソナ設定をされたのでしょうか?

岸本さん
重視したのは「一緒に会社を創っていくマインド」と「ものづくりが好きで主体的に動けるか」です。弊社はまだ設立5年目なので、会社としての制作範囲をあえて定めておらず、そこをプラスに捉えられる方を求めました。
『ViViViT』では特に、ポートフォリオの数や学校の課題以外でつくったものなどを意識して見て、「話したい」(スカウト)を送りました。そういうところに求めている要素が現れると思ったので。

現場での実務を想定した
2段階の“実践型”インターンシップ

ーーインターンシップを実施されたと伺っていますが、具体的にどのようなことをされましたか?

岸本さん
2回に分けて行いました。はじめはショート版として、アイデアソン形式で「3時間でアプリのプロトタイプまで作る」ということをしました。学生グループのなかに現場のデザイナー・エンジニアを加え、イイ社会に貢献できるサービスはなにかを一緒に考えました。
その後懇親会で興味のある方々にアプローチをかけ、次は参加者を絞ってのサマーインターンを行いました。2日間かけて、企画からプロトタイプの作成、デザインから実装まで落とし込みました


▶ インターンシップの風景。学生同士で積極的に意見出し。

ーーかなり実践的ですね!どういった意図があったのでしょうか?

岸本さん
弊社はデザインと実装を基本的に分業しており、そこを体感してもらう狙いがありました。なので、デザイナーとエンジニアを混合したチームをつくり動いてもらいました。
また、自分と異なるスキルの方と共同作業する機会は社会人と比べ多くないと思っていたので、良い機会提供にもなりました。

現場を“巻き込む”を意識!
そして徹底した、プロとしてのフィードバック

ーーインターンシップの指揮を取るなかで、課題を感じる場面はありましたか?

岸本さん
一人で行うことですね。私はデザインや実装ができないので、学生が制作過程で迷ったときにどうフォローするかなど、やはり現場を巻き込まないと実現は難しいなと感じました。
巻き込み方はすごく考えましたね……。社内チャットやすれ違った際に、「こんなこと今度やろうと思っているんですけど協力してくれませんか?」と声をかけ、個別のコミュニケーションを心掛けました
あと、会議室が空いておらず学生面談を休憩用の部屋でやってたのですが、かなりの熱量で話している姿を周りに見られていました(笑)。たまたまですが、そういう姿を見て協力してくれた部分もあるかもしれません。


▶ インターンシップには多くの現場メンバーが参加。

――かなり地道に巻き込んでいかれたんですね。現場の方と進める上で、気をつけた点はありますか?

岸本さん
学生へのフィードバックはかなり気をつけましたね。過去のインターンで、「優しい指摘ばかりのインターンが多い」という指摘を学生からもらったことがありました。弊社も「いいね、よくやったね」と褒めることが多く、現場にはお客さまを迎えているという感覚があったかもしれません。
今回のインターンでは、本音を隠さずプロとしての厳しいフィードバックをお願いしました。そこの共有は念入りにしましたね。

――厳しくすると辞退されるリスクも高まると思うのですが、狙いはなんでしょうか?

岸本さん
ペルソナに沿っていれば、厳しくともモチベーションは上がると考えていました。また、「どう働くべきか」「どうスキルアップすればいいか」など、しっかり今後に繋がるようなフィードバックの方針も設計しました。
インターンや面談をする前は、デパートって誰も知らないと思うんですよ(笑) なので、ただインターンに参加してもらうだけでなく、「デパートってイイ会社」と学生に思ってもらえるようなインターンにしたいと考えていました。それは現場にも伝えていましたね。あえての厳しさが功を奏し、終了後の学生満足度は高かったです。

インターンシップの最後は役員からのフィードバック。

「イイものを創りたい」
最大の決め手は、現場メンバーとの相性

――採用された方の印象や決め手を教えてください。

岸本さん

結果、インターンに参加していただいた方から2名採用できました。「クライアントやエンドユーザーのためにイイものを創りたい」という思いが強く、現場メンバーとすごくマッチしていたのが一番の決め手です。
また、論理的思考力が高かったのも大きな評価ポイントでした。「こういうユーザーだから、こういうデザインをする」というデザイン設計を明快に考えられていました。『ViViViT』のポートフォリオにも、情報設計やペルソナなどをしっかり載せていましたね

――ありがとうございます。今後の採用活動についても教えてください。

岸本さん
2022年度卒は、職種という枠にとらわれない採用も行おうと思っています。なぜかというと、採用職種とは異なる適職が入社後に見つかる可能性があるからです。
弊社では、約3ヶ月間の新入社員研修を行い、ディレクション、デザイン、簡単なコーディングまで一通り学びます。意外とそこで、ディレクターで採用したけど実はエンジニア向きだな、というような発見がいくつかありました。職種を決め切らない採用をした方が、お互いにとって幸せなのかなと思っています。

――では、最後に一言お願いします!

岸本さん
採用活動は、周りの人を巻き込んでいくことが一番の成功の鍵だと思っています。新入社員からしてみても、会社のメンバー全員から入社を待ちわびてもらう方が嬉しいだろうなと。弊社の新入社員は幸せ者だと思います(笑)。
また、『ViViViT』は使って良かったと思います!登録者数だけでなく、ポートフォリオなどの情報量も担保されていて高いスキルを持った方が多かったです。使えば使うだけマッチングが生まれて、「採用できる媒体」だと感じました。

ーーありがとうございました!次の採用も共に頑張りましょう!

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<取材・執筆・編集:富山 有樹(株式会社ビビビット カスタマーサクセス部)>