今回の採用成功インタビュー:株式会社テクノデジタル
テクノデジタルは、『情報化社会において「便利」と「感動」を人々に提供できる企業であること』をミッションに掲げ、デジタルマーケティング支援、Webサイト制作、アプリ・Webシステム開発の三本柱を中心としたソリューション事業を展開しています。
クリエイティブ強化のため、数年前からデザイナー採用に注力する同社。今回は、デザイナー新卒採用における「役割分担」「スカウト基準」を中心に伺いました。
【テーマ】
「役割分担」を明確にし、停滞する採用活動を動かす
▼課題
・デザイナー採用活動の時間を確保できない(母集団が足りない)
・求職者をスカウトする上での基準がない
・20卒採用は内定辞退が発生し長期化
▼対策
・採用フェーズ毎に担当者を設け役割分担
・ポートフォリオの評価軸を言語化
・クロージングを全社一丸となり注力
▼成果
・21卒デザイナー(優秀層)を2名採用
・例年より数ヶ月早く、短期間で採用活動終了
求めたのは、若い感性。“現場が動かす”新卒採用活動
ーーまずは、クリエイティブ職の組織体制について教えてください。
金子さん:
弊社には、クリエイティブユニットという30名ほどの制作部署があり、デザイナー、フロントエンドエンジニア、ディレクター、プロデューサーらがここに在籍しています。
元々はガラケーのサイト制作やWebシステムを中心に作っていたのですが、時代の変化に合わせてより高度なクリエイティブ制作が必要になり、4年前に新しい部署として立ち上げました。
また2年前にデジタルマーケティングの部署も立ち上げ、いまは、システム・クリエイティブ・マーケティングの3つの支援サービスをトータルでお客様へ提供しています。
ーークリエイティブ職の新卒採用は、どういった理由で始められたのでしょうか?
金子さん:
大きく分けて2つ理由があります。1つ目は、「新人教育を通して社員の知見やスキルを会社全体に定着させたい」ということ。2つ目は、「若者の考えや感性をキャッチできる組織にしたい」ということです。
クリエイティブユニットの立ち上げ時は、30代後半から40代のメンバーが大半を占めていました。そのため、20代を中心として「若者の考えや感性に敏感な方」を加えたいという意見が多くあり、3年前からクリエイティブ職の新卒採用を始めました。
ーー現場メンバーの方は、新卒採用活動にどの程度関わっていますか?
金子さん:
各クリエイティブ職種向けのイベント運営や、面接にも深く入っていただいています。クリエイティブユニットだけの採用ブログ、Instagramもあり、学生に向けた広報も積極的にしていただいています。
時期にもよるのですが、弊社は現場マターで採用活動を進めている部分がとても多いと思います。私はビジネス職含めすべての新卒採用を担当しているので、各職種の現場採用チームをまとめ上げることに注力しています。
課題は、採用工数の確保。明確な「役割分担」で採用を動かす
ーー昨年の20卒デザイナーの採用は、想定よりも長期化されたと聞いています。改めて振り返られて、どういった問題がありましたか?
金子さん:
20卒採用の問題として、全社的にエンジニア採用に注力したため、相対的にデザイナー採用に割ける工数が減ってしまいました。また、『ViViViT』の運用を「デザイナー採用チーム全体のミッション」として設定もできていませんでした。
実は元々、クリエイティブユニット専任の人事がおり、その方が『ViViViT』を運用していたのですが、退職されることになったため、マネージャーの中里に『ViViViT』の責任者をお願いしました。しかし、メインの制作業務や面接で忙しい中里ひとりに、このミッションをお願いするべきではなかったなと反省しています……。
デザイナー採用の工数をあまり確保できず、結果、『ViViViT』でのスカウト数が少ない(母集団が足りない)事態となりました。最終的に、別チャネルで、デザイナーを無事1名採用できたのですが、この一件は21卒採用に向けての大きな課題となりました。
中里さん:
『ViViViT』の運用含め、デザイナー採用活動は、かなり片手間になってしまいました……。数名のデザイナーと分担していた部分もあるのですが、制作業務の工数との兼ね合いで、全体的にあまり動けておらず。タスクやノルマという位置付けで工数を捻出し、デザイナーに依頼することも難しい状況でした。
また、スカウト基準をしっかり設けられていなかった問題もあります。私と各デザイナー、各々の感覚でスカウトを送っており、擦り合わせもできていませんでした。
ーーそういった状況から、21卒採用ではどのような見直しをされましたか?
金子さん:
まずは、限られた採用工数のなかでも、『ViViViT』の運用をデザイナー採用チーム全体のミッションとして、重要な位置に据えました。その上で、明確な役割分担を決めました。
主に3つの役割で、『ViViViT』の運用はデザイナーの芳賀、面接はマネージャーである中里、最後のクロージングは人事の私が担当しました。
中里さん:
『ViViViT』の運用工数はあらかじめ確保し、芳賀には明確なタスクとして運用をお願いしました。
芳賀は、制作業務で一緒に仕事をしているので意思疎通が取りやすく、またマメな性格なので、ある程度地道な作業が必要となるダイレクトリクルーティングにも適任だと思っています。
良いマッチングは、良いスカウトから。スカウト基準の言語化を図る
ーー『ViViViT』運用の担当となり、どのような学生にスカウトを送られましたか?
芳賀さん:
「他者の目線でモノづくりをされている方」をターゲットとし、スカウトを送りました。デザインとアートを混同している方もいたりしますが、クライアントワークをする以上、「クライアントの課題をデザインの力で解決する」という意志が求められます。
ポートフォリオでは、他者の目線を重視しているか、ニーズをくみ取る観察眼はあるか、作るだけではなく売る視点もあるか、などを見ていました。『ViViViT』の担当者の方に作っていただいた「ゴールシート」(採用ターゲットを言語化する資料)も、スカウト基準を固める上で役に立ちました。
ーーターゲットを明確にされたんですね。中里さんは、スカウトした学生と面接でお会いになっていかがでしたか?
中里さん:
20卒採用よりも、面接が明らかに効率的になったなと感じます。芳賀がスカウトした学生は、弊社が求めている「他者の目線」をしっかり持った方たちで、弊社に合わないという方はほぼいませんでしたね。
芳賀には、「早めにスカウトしてほしい」ということも事前に伝えていました。なので、早期に就職活動をされていた優秀な学生・意欲の高い学生とも接触することができました。
早期かつ短期間で採用成功!心血注いだ、最後のクロージングとは
ーーそれでは、21卒デザイナー採用の結果を教えてください。
金子さん:
最終的に、デザイナーを2名採用できました。うち1名が『ViViViT』経由です。2名ともインターンに参加いただいており、そこからスムーズに選考へ進めることができました。5月には内定出し~内定承諾となり、例年よりも早く・短く採用活動を終えられました。
『ViViViT』経由の方は、情報デザイン系の大学院生で、ビジネスコンテストや作品展に積極的に参加されていました。選考した学生のなかで群を抜いてビジネスマインドが高く、例年採用している層よりもハイレベルな方でした。
しかし、地方の方だったため、上京することに対し親御さまから「経営は安定しているか?」「コロナは大丈夫か?」と心配の声もあったそうです。内定承諾していただけるか正直不安は大きかったです……。
ーー難しい局面ですね……。最後のクロージングは、どのようにされましたか?
金子さん:
口説くのは大変でしたね(笑)。私を中心にしながら全員で頑張りました!具体的には、クリエイティブユニット全員で寄せ書きを作ったり、親御さんへ向けて社長直々に手紙を書いたりし、とにかく熱意と誠意を伝えました。
やはり、ベンチャー企業に入るということに不安を感じる親御さまは多いと思います。社長の手紙では、経営は安定しているのか、将来性はあるのか、コロナ対策は万全かなど、安心していただけるよう丁寧にメッセージを伝えました。無事内定承諾をしていただけたのも、こういった努力の甲斐あってのものだと思っています。
ーー最後に、21卒の採用活動を振り返って一言お願いします。
芳賀さん:
コロナ下での就職活動は、皆さん不安が大きそうな印象でした。コロナへの対応策含め企業を選んでいるのかなと。ポートフォリオを重視したいので、ポートフォリオを軸に気軽に声を掛けられる『ViViViT』は相性が良かったです。
中里さん:
例年より短い期間で内定を出せたのは、とても良かったなと思います。弊社は知名度の高い制作会社ではないので次回はより広報に力を入れて、自社の魅力発信を積極的にやっていきたいと思います。
金子さん:
今回は、チーム全体でアクティブに動くことができました。コロナの影響で会社説明会を中止した際も、「代わりにインスタライブやってみよう!」と現場デザイナーから提案があったりもしました。とても上手くいったので、22卒採用以降のデザイナー採用活動のベースにしていきたいと思っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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