グラフィックデザインについて詳しくない担当者の方は「どうやってグラフィックデザイナーを評価したらいいだろう?」と迷っているかもしれません。

今回は、採用後のグラフィックデザイナーの評価方法を分かりやすく解説していきます。

評価の軸となるのは?

評価項目を作る上で、軸となるものから考えましょう。

評価をする際は大まかに

(1)グラフィックデザインのスキル
(2)グラフィックデザイナーの行動

の2つから考えます。スキルは高いけれど、コミュニケーション能力が不足しているために継続が難しいというケースもあります。そのため、グラフィックデザインのスキルと行動の部分、この2つはとても大切な評価の軸となっています。では、どのように評価すればいいか具体的に見ていきましょう。

グラフィックデザインのスキルについて

 

まずはグラフィックデザインのスキルについて評価しましょう。スキルについては、売上やWebサイトのPVなど数字的な部分で評価することができます。下の確認事項を参考にしてください。

抑えておきたい!確認事項【スキル編】

(1)グラフィックデザインのスキルは高いか?
グラフィックデザイナーのレベルによって、企業のブランドイメージは左右されます。それだけデザインスキルは重要な評価項目なのです。高い水準のグラフィックデザイナーによって、洗練された企業イメージや優良なデザインを末永く保つことができます。

例えば、

  • 情報が整理され、バランスが取れているか
  • インパクトがあり注目させる内容になっているか
  • 顧客のニーズを満たしているか
  • 流行を取り入れ新しさを感じるか
  • 優しく分かりやすく伝えることができているか
  • ユーザーの視点に立っているか
  • 制作時間はかかりすぎていないか

という点が重要です。制作したものにこのような要素が含まれているかどうか確認しましょう。

参考書籍
こちらの本にはグラフィックデザイナーとアートディレクターの最新の情報が掲載されています。スキルの評価の基準に悩んだら、参考として目を通してくださいね!
MdNデザイナーズファイル2018

(2)業績に貢献しているか?
評価するうえで重要な項目のひとつに「採用したことにより業績が上がっているか」という基準があります。どんなに素晴らしいスキルを持ったグラフィックデザイナーであっても、企業として利益が出せなければ雇用していくのは難しいです。もちろん、採用後半年から1年の短い期間では分からない部分があるかもしれません。そんな時は、短い期間でも「お客さまから問い合わせがあった」「少しずつだが予約数が増えた」など、なにかしらリアクションがあるはずです。また、そのようなリアクションを生み出せるグラフィックデザイナーは、今後活躍が期待できるでしょう。ただ、売上やPV数はデザインだけではなく、マーケティングなどとも密接に関わってくるもの。業績に関わるさまざまな要因を検討して、評価すべき点は慎重に決定しましょう。

【スキルの評価のために必要な準備】

  • 数値目標をきちんと定める
  • お客様の声など寄せられた意見を確認する
  • PV数や数値を確認、分析する

    グラフィックデザイナーの行動について

    次に、グラフィックデザイナーの行動も評価していきましょう。行動が素晴らしいグラフィックデザイナーは社内全体のモチベーションが高まり、組織に良い循環が生まれます。

抑えておきたい!確認事項【行動編】

(1)周囲とコミュニケーションが円滑で評判は良いか?
今後大きなプロジェクトを進める時には、チーム一丸となって業務を行うことがあるかと思います。クライアント先でプレゼンもあるかもしれません。その時に必要不可欠なのがコミュニケーション能力や協調性です。社内の人間と適切なコミュニケーションが取れているかを見極め、クライアントや取引先からの評判が良いかも必ず評価します。筆者が色々なグラフィックデザイナーと接してきた中では、アーティスト性やこだわりが強く「コミュニケーションを取るのがあまり得意ではない」というタイプのグラフィックデザイナーもいました。反対に、プレゼンが得意で「積極的に飲み会に参加して、人と関わるのが大好き」というグラフィックデザイナーもいます。色々なタイプのグラフィックデザイナーがいますが「素直で誠実な対応ができるグラフィックデザイナー」は社外から信頼され、チームにうまく適応できるようです。

(2)業務に対しての意欲はあるか?
グラフィックデザインは流行り廃りが激しく、常に最新の情報を求められています。また、使っているソフトのバージョンアップに伴い、新たな勉強や知識も必要です。そのため、グラフィックデザインは、決まった正解や終わりがない職業とも言えます!そこで、自発的に勉強会や交流会・業務に関しての知識を深めているグラフィックデザイナーなのかを確認しましょう。業務に対しての意欲や熱意があるグラフィックデザイナーは高評価です。

(3)将来性はあるか?
最後に、将来性も見ていきましょう。例えば「どんな目標を叶えたいか」でグラフィックデザイナーのモチベーションの高さを知ることが出来ます。目標には、〇年後には〇〇、と具体的な数値設定も必要になります。単なる希望的な意見にならず、目標のための行動ができているかも大切です。また「グラフィックデザインを通じて、どのように企業や社会に貢献していきたいか」や「将来的に問題が発生した時に、どのように対処出来るか」も評価の際の対象となります。

いずれにせよ、行動を評価するためにはこまめなコミュニケーションを心がけましょう。

【行動の評価のために必要な準備】

  • 本人と定期的に面談をする
  • 周囲からの評判も確認する

さいごに

ひとくちに「グラフィックデザイナーの評価」といっても、企業によってさまざまな基準や方法が存在します。また、社風に沿ったオリジナルの評価制度を設けている企業もあります。自社に合ったより良い評価をするために、評価制度の設計に取り組んでみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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