4月を迎え採用活動が本格化するシーズンとなりました。選考受付や説明会の告知もどんどん増えています。
最近ではミートアップなどで、学生との距離感を縮めながら企業の魅力を伝えるイベントも多くなってきたようです。

クリエイターを目指す学生は、SNSに作品を投稿したり、ポートフォリオサイトを作ったり。自分から情報を発信して、企業とのコンタクトや仕事につなげていくケースも。
履歴書や自己PRだけでなく、作品やスキルもアピール材料となるクリエイター職は、就職活動が年々多様化しています。

ビジネス部デザイン課の運営会社・ビビビットではこの春、採用イベントの新しい試みとして、クリエイターを目指す学生と実際の制作物に出会える展示型採用イベント「ビビビット展」を開催しました。
Web上でポートフォリオを見てスカウトする「ViViViT」のサービスがリアルになって、企業がその場で優秀な学生をスカウトできるこのイベント。2月には京都、3月には東京で行われ、ここでは3月28日~30日にアーツ千代田3331で開催された東京会場の様子をレポート!展示を通した採用体験の魅力や、展示の中心となった4ジャンルの特徴を紹介します。

▼開催概要についてはこちら
究極のダイレクトリクルーティング!クリエイターをその場でスカウトできる「ビビビット展」とは

▼京都会場の様子はこちら
優秀な学生をその場でリクルート!参加費無料の採用イベント「ビビビット展」実際の様子をお見せします!

展示型採用の魅力

このイベントの大きなポイントは作品の実物と学生本人にその場で直接出会えること。ポートフォリオを見ながら、学生が考えているキャリアや制作との向き合い方について、その場でヒアリングができます。

企業とクリエイターが出会えるプラットフォームはいくつか存在しますが、その場ですぐにコミュニケーションできるのは展示会ならでは。作品でつながるひとつの空間を共有することで学生の個性に触れ、人としての魅力やチームでどんな役割を発揮するタイプかのヒントが得られます。
会場ではキャリアや就職活動について学生が企業の方にアドバイスを求める場面もあり、面接や説明会とは違った雰囲気での交流も生まれていました。
「作品から出会う」コンセプトは通常のViViViTと同じですが、Webとリアルの場とでは違った体験に出会えます。

また今回の出展者はクリエイター職を目指す20年卒の学生が対象。インターンや採用に関する話も、まとまったスケジュール感で話せる仕組みになっていました。中には書類選考や人物審査をこのイベントで兼ね、次の選考ステップに直接つなげる企業も。まさにダイレクトリクルーティングとして、学生と企業双方に効率的な形を実現していました。

ジャンル別・見どころポイント

会場はグラフィック・UI・ゲームUI・3DCGの4つのエリアで構成され、どの部門にもクオリティの高い作品が所狭しと並びました。キャプションには使用するデザインツール(Illustrator、Photoshopなど)の表示があり、クリエイターとしてのスキルの高さがチェックできます。

幅広いジャンルの表現をカバーする学生、専門的なスキルを強みにする学生、それぞれの特性は展示やポートフォリオの作品構成にも通じている様子。

作品のなかには商品化したパッケージやUIのプロトタイプもあり、画像や写真では伝えきれないディテールも細かくチェックできました。
学生が自主的に設置したコメントシートに、専門的なフィードバックや来場者からの感想が寄せられていたのも見どころ。
企画やコンセプトはもちろん、実際に手にとったり動かしたりできる完成度の高さも展示作品全体に通じていました。
さらにジャンル別では以下のような特徴が。

グラフィック部門

  • ステッカーやポスター、パッケージなど様々な形に応用したデザイン表現
  • 印刷や切り抜き加工など細部までこだわった高いクオリティ
  • レイアウト、色使い、タイポグラフィのように基礎力が伝わる作品が多い

UI部門

  • リサーチから制作までのプロセス全体を丁寧に伝えている
  • モックやコンセプト動画など実際に使用した時のイメージをわかりやすく提示
  • ロゴやポスターなども制作し、企画のストーリー全体がわかる展示上の工夫がある

ゲームUI部門

  • キャラクターや世界観の設定などゲーム全体のコンセプトから細かく作り込まれている
  • 表情パターンの展開や描き込まれた背景など画力の高さがわかる工夫がある
  • パラメータやスキルセットなどモチーフのバリエーションの広さが伝わる画面も展示している

3DCG部門

  • 単一モチーフではなく空間までを作り込むクオリティの高さ、リアリティのある表現が分かる
  • 工数やポリゴンを意識した制作フローをまとめられている
  • TwitterやYouTubeなど作品を発表しているプラットフォームも紹介している

スカウトとコミュニケーションのヒント

作品、制作ジャンル、人物と見どころが満載なこのイベント。展示に加えて、これまでの制作物をまとめたポートフォリオを一緒に置いている出展者も多くいました。

作品審査を兼ねて質問する場合は、コンセプトやターゲット、制作時間などをヒアリングできると、クリエイターとしての実力がよりクリアに把握できます
出展作品は個人ワークが中心でしたが、チームで動く時の役割についても知っておけると、組織でどんな活躍が期待できるか判断しやすいです。

さらにポートフォリオからは、展示しているジャンル以外の作品や表現力の幅もチェックできます。来場企業の中には採用担当と現場の担当者が一緒に会場を回り、作品・人物チェックを並行するところも。
応募から面接をセッティングするより効率的な、展示型採用イベントのメリットを活かしたスカウトを実現していました。

参加者の中には地方の学校に在籍し、直接話す機会がなかなか無い学生も。単純なスカウトにとどまらず、学校や地域の壁を越えた新しい出会いもこのイベントの醍醐味です。
スカウトとして採用ベースで企業の紹介をする際は、事業や職務の話だけでなく、“どんな成長ができる環境なのか”を伝えられると学生の興味をより一層ひくことができます。

対話の場としてイベントを生かす

学生には「クリエイターとして得意な表現やジャンルは見えているけれど、キャリアとして進む業界・業種についてはまだ迷っている」と将来に悩みを持つ方も多くいます。イベントでは現在のスキルや作風に限らず「今後どう成長したいか」を踏まえた対話が良いコミュニケーションにつながっていました。面接や説明会とは違った雰囲気で話せるのも、展示会ならではの利点と言えます。

来場者の声

今回、関東会場には3日間合計でおよそ1000名の方が来場されました。企業へ向けたアンケートでは、期待値よりも満足度が高かったとの回答が60.73%。特に「作品のクオリティが想像以上に高かった」という意見を多くいただきました。また、話しかけやすさ・回りやすさも好印象だったようです。

感想には、「自らのやりたいことやキャリアについて意欲的に話せる学生が多く、志望している業界や職種とのマッチング度合いを深掘りしてチェックできた」「展示全体のクオリティや学生の熱意に刺激を受けた」との意見も。
複数ジャンルを合わせて展示した今回のイベントでは、業界業種を絞った集まりでは接点が持ちづらいジャンルの作品も見られ、学生・企業両者の学びにつなげられたことが窺えます。

おわりに

求人への応募を待つのではなく、直接作品と作者のいる場に足を運ぶことで見えてくる気づきは無限大。展示会では作者の人柄や熱意、作品それぞれのディテールなど様々な要素がわかります。
採用目的での活用はもちろん、普段接点が少ないジャンルの作品に刺激を受けるためにも、今回のようなイベントは有効な手段です。

ビビビットはこれからもクリエイター採用に関する新しい提案を続けていきます。未来の仲間や新しい出会いにつながる機会を見逃さないよう、ぜひチェックしてください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
デザイナー採用担当の方は以下もチェックしてみてください。