各地で開催されるイベントの宣伝や有名企業の売り上げを支えているデザイナー。私たちが実際に目にする機会はあっても「どんなソフトやスキルを使っているのかよく分からない」と思うかもしれません。今回は初心者向けに、クリエイターが使うソフトやスキルについて分かりやすく解説しています。

グラフィックデザイナーが使うソフトは?

グラフィックデザイナーは、主に街中で見かけるポスターや雑誌広告、企業のロゴマークや名刺などを手がけています。デザインや写真を加工ができるソフトを複数使っています。

Illustrator(イラストレーター)

【用途】グラフィックデザインには、「Illustrator」というAdobe社のソフトを使います。Illustratorは画面上で文字やイラストをレイアウトして、さまざまな制作物を作ることができます。Illustratorで描くイラストは、ペンで描いたように線がはっきりしているのが特徴です。スーパーやドラッグストアに並ぶ商品のパッケージデザインの多くは、Illustratorで作られています。さらに、地図やグラフも作れる便利なソフトなので、多くのグラフィックデザイナーが活用しています。

【最新バージョン】IllustratorCC(2018年11月時点)
【Illustratorの詳細】Adobe公式サイト

Photoshop(フォトショップ)

【用途】グラフィックデザインの業務では、Illustratorのほかに「Photoshop」を併用することが多くあります。求人票で「必須ソフトはIllustratorとPhotoshop」という企業をよく見かけるほど、メジャーなソフトです。こちらもAdobe社のソフトで、Photoshopは写真の加工やイラストの作成に使います。例えば、暗い料理写真を明るく美味しそうに見せたいときにPhotoshopが活躍します。複数の写真を切り抜いて、合成写真を作りたいときも便利です。また、ブラシを使ってイラストを描くこともできます。ぼやけた水彩画や重厚感ある油絵風のイラストが描けるのが特徴です。アプリのアイコンやバナー広告の作成もできるので、Webデザインの現場でもよく使われるソフトです。

【最新バージョン】PhotoshopCC(2018年11月時点)
【Photoshopの詳細】Adobe公式サイト

InDesign(インデザイン)

【用途】グラフィックデザインの中でも、ポスターやカタログを作る制作会社は「InDesign」をよく使います。InDesignは、パンフレットや雑誌など文字や写真のボリュームが多い制作物に適しているからです。ポスターやカタログはIllustratorでも作れますが、出版業界で主流なのはInDesignです。文字を整える機能があるため、細かい部分も調整できる仕様になっています。近年流行しているデジタルマガジンや電子書籍もInDesignを活用しています。

【最新バージョン】InDesignCC(2018年11月時点)
【InDesignの詳細】Adobe公式サイト

Webデザイナーが使うソフトとスキル

企業の広報やネットショップの宣伝には、欠かせない存在のWebデザイナー。私たちが目にするWebサイトのデザインや、バナーの制作はWebデザイナーの仕事です。Webサイトの画面に一番最初に表示されるトップページや、クリックするボタンもWebデザイナーが作っています。広告代理店やデザイン制作会社に勤務することが多く、Webデザインとアプリのデザインの両方を任されることもあります。Webデザインの業務の流れは、まずレイアウトや構成を決めることから始めます。次にWebサイトを構成する言語を使い、コーディングを行いネット上にアップします。

コーディング・・・デザインされたWebページを実際にブラウザで見られる形にすること

関連記事:Webサービスの開発に必要な職種とは?制作の流れと役割を解説

Dreamweaver(ドリームウィーバー)

【用途】「Dreamweaver」はWebサイトをデザインしたり、編集やコーディングをするためのソフトです。iPadやアプリなどのデバイスにも幅広く対応しています。Webサイトに使う写真やイラストはPhotoshopやIllustratorを使い、最終的なデザインはDreamweaverで作業をしていきます。

【最新バージョン】DreamweaverCC(2018年11月時点)
【Dreamweaverの詳細】Adobe公式サイト

HTMLとCSS

Webデザイナーがよく使う代表的な言語は、HTMLとCSSの2つがあります。HTMLはマークアップ言語、CSSはスタイルシート言語といいます。HTMLはブラウザ上に見出しを表示させたり、リンクを貼ったり写真を配置することができます。タグと呼ばれる半角の英数字を使ってWebサイトを構成するのが特長です。また、CSSは文字の大きさや種類、色を指定することができます。例えば「文字を大きく明朝体にしたい」「色を赤くしたい」といったときにCSSを使います。どちらもWebサイト制作の現場では欠かせない基本のスキルになります。HTMLとCSSを使って、シンプルなWebサイトを作ったりお問い合わせフォームが設置したりできれば、Webデザイナーとして問題ないでしょう。

JavaScript(ジャバスクリプト)

JavaScriptは上級者向けのプログラミング言語です。
JavaScriptを使うことで、Webサイトにポップアップウィンドウを出したり、計算式を表示することができます。また、スライドショーやカウントダウンのタイマーなど、動きのある面白いWebサイトが作れるのが特徴です。中途のWebデザイナー採用で「JavaScriptを使える人が欲しい」というケースがよくあります。このようにWebデザイナーは、ソフトやスキルの幅広い知識や理解が求められているのです。

プログラミング言語・・・コンピュータに命令を伝えるための言語

映像クリエイターが使うソフトは?

YouTubeや動画広告の世界で注目されている映像クリエイター。映像クリエイターが活躍する場は、映像制作会社やメディア関連など多岐に渡っています。個人の結婚式や二次会の動画を専門に作る映像クリエイターもいます。一眼レフで写真や動画を撮影して、編集や加工ができるソフトを使います。

After Effects(アフターエフェクト)

【用途】「After Effects」は、プロモーションビデオのタイトルやクレジットを作成するときに使います。エフェクトという機能で映像を合成したり人物の背景を変えたりすることができます。特に、After Effectsは動きのある表現が得意です。流れるようなアニメーション映像も、After Effectsで作られています。1本の映像を作るときは

  • オープニングのロゴはIllustratorでデザインして、写真はPhotoshopで加工する。
  • ロゴと写真を組み合わせたものを最後にAfter Effectsで編集する

といった作業を行うことが多いです。

【最新バージョン】AfterEffectsCC(2018年11月時点)
【After Effectsの詳細】Adobe公式サイト

【料金】Adobeソフトの契約にはどんなプランがあるの?

ここまではすべてAdobe社のソフトをご紹介してきましたが、クリエイターが社内で使用するときはどんなプランを契約しているのでしょうか。Adobe社には、法人向けにソフトがすべて使えるコンプリートプラン(月額4,980円)と、1つのソフトだけ使える単体プラン(月額2,180円)の2種類があります。クリエイターは1つのソフトだけ使うということは非常に珍しく、何種類かのソフトを同時に使いながら業務を行います。そのためクリエイターは、幅広くソフトが使える「コンプリートプラン」を使っています。

【ライセンスについて】「コンプリートプラン」と「単体プラン」は、1契約につき1ライセンスになります。

【注意】2台までのPCにインストールすることは可能ですが、同時に利用できる台数は1台までです。

アプリデザイナーが使うソフトは?

スマートフォンの普及により、急速に需要が高まったのがアプリデザイナー。ゲームアプリをダウンロードして、楽しんでいる方も多いですよね。アプリデザイナーはアプリの企画やデザイン、設計などを手がけています。アプリデザイナーも、グラフィックデザイナーと同じく複数の専用ソフトを業務で使います。

Sketch(スケッチ)

【用途】アプリのデザインはこれまでPhotoshopを使うのが主流でしたが、最近では徐々に「Sketch」というソフトに移行しています。SketchはスマートフォンやiPad用のアイコンを作成したり、画面に沿ってバナーや文字を配置したりすることができます。Sketchは作成したデータが軽く、とても簡単にUI(ユーザーインターフェース)が作れるのが魅力です。

関連記事:UI/UX/Webデザイナーの違いとは?採用での疑問も解決!

海外のアプリデザイナーはSketchを使うことが多いようです。日本ではSketchがまだ必須のソフトというほどではありませんが、求人募集では「Sketchを使える人」という項目が徐々に目立つようになってきました。英語で書かれた公式サイトから、Sketchの無料体験版をダウンロードできます。有料版の料金は年額で$99(日本円で約1万程度)です。

【最新バージョン】バージョン52(2018年11月時点)
【Sketchの詳細】Sketch公式サイト
【料金】年額$99(日本円で約10,000円程度)

SketchはMac専用

SketchはMac専用のソフトです。社内のパソコンがWindowsの場合Sketchは使えないので、Photoshopを使いましょう。

3DCGクリエイターが使うソフト

SF映画やファンタジー映画にたびたび登場する3DCG。現実と間違えてしまうような仮想現実の世界は、3DCGクリエイターが作り出しています。3DCGクリエイターは映画のほかにゲームやアニメーションの分野でも多彩に活躍しています。3DCGのための専用ソフトを使い、世界に通用するような腕とセンスを日々磨いています。

Unity(ユニティー)

【用途】Unityはゲーム開発用のソフトで、3D業界では必須のソフトです。身近なところでは、スマートフォンのRPGゲームの制作です。また、PlayStationやXboxなど家庭用のゲームもUnityで作られています。3Dと2Dの両方どちらにも対応し、サウンドやデータを管理することができます。Unityは、ゲーム用のイラストも描けるので使い勝手の良いソフトです。料金プランはいくつかあり、パーソナルは無料でダウンロードできます。

【最新バージョン】Unity 2018.2.11(2018年11月時点)
【Unityの詳細】Unity公式サイト
【料金】プロフェッショナルとスタジオ向けは、月額$125(日本円で約14,000円程度)

Maya(マヤ)

Mayaはアニメーション制作のためのソフトです。海外や国内の有名な映画やドラマに登場するキャラクターや背景はMayaを使って制作されています。

例)
映画「ブレード ランナー 2049」
海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」
映画「キングコング:髑髏島の巨神」

このようなリアルな質感やダイナミックな動きをMayaで自由自在に表現することができます。3DCGクリエイターなら必ず習得しておきたいソフトです。

【最新バージョン】Maya2018(2018年11月時点)
【Mayaの詳細】Maya公式サイト
【料金】購入した場合、年額で248,400円です。

ソフトやスキルを身につけると?

最低限ソフトの使い方を身につけておくと、ごく簡単な修正なら自分で行うことができます。また、クリエイターとの打ち合わせもスムーズになり、指示も的確に出せるようになります。ソフトやスキルを習得するには、無料の動画を参考に実際に試してみることが一番の近道。レッスン動画は、YouTubeなどでアップされていますのでぜひご覧ください。覚えるまでに多少の時間はかかりますが、将来的に必ず役に立ちます。ぜひソフトの習得にチャレンジしてください!

さいごに

近年企業のIT化が進み、制作物のデザインのみを行うグラフィックデザイナーが少なくなりました。グラフィックデザインやWebデザイン、動画制作を1人で行うデザイナーが当たり前となり、今後も幅広いスキルを持った人材が求められています。企業とクリエイターを結ぶマッチングサイト「ViViViTには、多彩なスキルを持った優秀なクリエイターが登録しています。気になるクリエイターには、気軽にスカウトを行うことができますよ!