デザインの力をプロダクトやサービスをつくる段階から活かす。
そんな事業を行っているのが、株式会社SEESAW。同社の根幹を担うデザイナー採用において利用されているのが、デザインスキルの高い人材が採用できる、クリエイター特化型のダイレクトリクルーティングサービスViViViTです。

ではビジネスの根本からクリエイティブの力を活かす企業は、どんな人材を採用しているのでしょうか。またデザインの力でビジネスを生み、育てられる人材はどう見極めるのでしょうか。

事業・サービスの設計時点から企業に並走し、ACC(※1)、ADFEST(※2)といった有名広告賞を受賞するなど高い実績を持つ株式会社SEESAWの代表取締役、村越陽平さんにデザイナーに求める素質やViViViTの活用法について伺います。

※1…一般社団法人全日本シーエム放送連盟(ACC)が運営する日本最大級の広告賞。
※2…毎年3月にタイで開催されるADFEST(アジア太平洋広告祭)で発表されるアジア最大級の広告賞。

村越 陽平 株式会社SEESAW 代表取締役
クリエイティブディレクター/アートディレクター

博報堂でマス広告制作に11年従事したのち、サービス・商品の開発やブランディングを主戦場に。スタートアップから上場企業まで様々なフェーズの企業にクリエイティブパートナーとして並走している。

「デザインが社会の中でどう機能するか」を考えられる人材が理想

―御社はどのような事業を行っているのですか?

SEESAWは商品開発、サービス開発に特化した制作会社です。様々な企業や新規事業の開発部とタッグを組んで、デザインの力を起点として新しいビジネスを生み出しています

―表面的なデザインだけではなく、サービスの開発から携わっているのには何かこだわりがあるのでしょうか?

私たちは今後、デザインに求められる需要が「ビジネスの根本からデザインの力を発揮する」ことに変わっていくと思っています。これまで広告とサービス・事業開発は地続きのようで別世界でしたが、その垣根はなくなっていくのではないかと。

つまりサービスや事業の目に見える部分だけでなく、そのデザインがどう社会で機能していくかを考える。僕はそれこそがデザインであると思っています。
だから採用に関しても、そのようなデザイン思考を持った人材を育てていきたいと考えています。

―「サービスが社会に与える効果までデザインできる人材」に必要な素質とは何でしょうか?

「社内外のチーム精神」ですね。ポイントは社内だけでなく“社外”も含むということ。サービスや事業に密接に関わって企業に並走する弊社では、複数の専門性をもった社内のメンバーはもとより、クライアントや業務委託先と高い粒度で共創できる関係づくりが大切なんです。

受発注の関係を超えてプロジェクトメンバーが本当の意味で仲間になることは、良いデザインやビジネスを生み出すために最も重要だと考えています。

―ほかに御社のデザイナーに求める能力はありますか?

新卒採用では、将来的にアートディレクターになってリーダーシップを発揮できる人材かどうかを見ています。そのため、人をまとめたり率いたりした経験は評価していますね。
例えば今年の内定者でいえば、大学でデザイナーチームを組織・運営したり、卒業制作の委員長をやったりしていた人間がいます。

また、「企画力」と「定着力」の両立ができているかどうかも重視しています。企画力はビジネスのロジックをアイディアに昇華する能力、定着力はそのアイディアをビジュアルにする能力ですね
色や形を美しくできるだけではビジネスを成功させるデザインはつくれません。ビジュアルとロジックを連結させて考える能力は、事業開発を行うデザイナーには不可欠です。

さらに適正として、ハイブリッド向きの人材であるかも見ています。
事業開発はグラフィックだけでなく、Web、UI/UX、映像などのあらゆる分野のデザインが含まれる総合格闘技です。だから比較的、幅広くいろんなことにチャレンジしたい人を選ぶ傾向にありますね。
人事制度もデザインの様々な分野を横断できる人材が育つように組んでいます。

ポートフォリオで6~7割は考えがわかる

―先にあげたような理想の人材を採用のフローでどのように見極めているのでしょうか?

デザイナーの場合は作品を見れば6~7割はその人に「企画力」と「定着力」が備わっているかがわかります。
残りの3〜4割は、人間性を見ています。自分が叶えたい夢や目標が会社の進む道と合致しているかどうか。チームで動いた経験はあるかなどを面接で質問して埋めていく感覚ですね。

―ViViViTを用いた実際の選考フローはどのような内容ですか?

こちらからスカウトする場合は、採用担当者がまずポートフォリオを見て良いと思った方を選出し、私がさらに確認して「話したい」を押すか決めています。マッチしたら実際にお会いして、先程の人材要件へのマッチングを図ります。
求職者から「話したい」を押していただいた場合は、採用担当者が承認の判断を行います。

SEESAWではグラフィックやUI/UXなどについて多様な観点を持つハイブリッド人材を求めているため、ファーストコンタクトがポートフォリオのViViViTは重宝しています。
グラフィックが得意、Webに強いなどの適性が大まかに判断できるので、検索したときの一覧画面でカバー画像が表示されるのも良いですね。
また、登録者の特徴として基礎能力が高い人材が多いなと感じています。

―ViViViTを利用しはじめてから、採用の仕方はどのように変わりましたか?

弊社の創業時は社員の大学時代の友人など、紹介での採用が中心でした。話してみて良い人材なら誘ってみるという感じで、ビジョンや事業内容への共感を軸にスクリーニングする仕組みはできていなかったんです。
ViViViTの導入後は、ポートフォリオやプロフィールから自社にフィットする人材かを判断したうえで採用を進められるようになりました。
効率的に採用に必要な情報を得るための仕組みができているので、ViViViTは非常に役に立ちますね。

マッチした人材とお寿司を食べる「Su-SEESAW」

―御社が採用で行っている独自の取り組みはありますか?

月一回「Su-SEESAW」という採用イベントを開催しています。簡単に言うと、みんなでお寿司を食べながらデザインについて話そうというイベントですね(笑)。最初に少しだけ会社説明をした後は、お寿司を食べながら1、2時間程度気軽にお話しします。
気軽な環境で会話することで初めて伝わる魅力もあるので、開催する意義はかなり大きいと感じています。実際、Su-SEESAWがきっかけで入社した人間は3、4人います。フランクな場なので人間性が出やすいのが良いですね。

―それは楽しそうですね! ViViViT経由でSu-SEESAWに参加する方も多いのでしょうか?

そうですね。マッチングしたら、まずはSu-SEESAWにお誘いするのが定番です。お会いする前には事前にポートフォリオをチェックして、大学生なら私や人事担当者からアドバイスすることもあります。
中途やフリーランスの方がいらっしゃった場合は、採用のほかにも仕事の依頼先になるなど、人脈が広がるというメリットも感じています。

―ありがとうございます。最後に今後の採用のビジョンをお伺いできますか?

ビジョンは「デザインやクリエイティブを軸に社会を牽引できる人材を多数輩出すること」です。
デザインに対するこだわりと経営を掛け合わせることで素晴らしいプロダクト・サービスを生み出す企業は、Appleを筆頭に枚挙にいとまがありません。これからはデザイナーを経営陣の一人に据える企業が増えていくのではないかと考えています。

SEESAWは事業開発・サービス開発にゼロからスケールするまで並走する企業として、そういう人材に来てもらえるよう、必要な制度や魅力的な仕事はどんどん用意していきたいですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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