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所属する会社ではなく「自分自身」のビジョン・ミッションをベースに、様々な仕事や活動を組み合わせながら自己実現を目指す「副業3.0」の時代。

それぞれが本業をもつメンバーで形成されたサインコサインでは、大きな可能性と利点がある一方、組織マネジメントにおける課題もあります。

その課題を解決するには、誰かが自発的に行動を起こし、共感を得ながら周囲を巻き込んで推進していくことが必要。
自発的な行動が自然発生するような環境をつくるために、サインコサインが行っているハード面の整備についてお話しします。

クリエイターとのコラボレーションを促進するためのオフィス

コミュニティ型のチームでプロジェクトを行うサインコサインは、クリエイターとのコラボレーション機会を最大化させるために、WeWorkに入居しています。ご存知の方も多いと思いますが、WeWorkは、コワーキングスペース・シェアオフィスを提供するニューヨーク発の企業で、「ただ生きるためではなく、『人生』を満たすために働ける世界を創造する」をミッションに掲げています。

同社が手掛けるオフィスのハード面のクオリティもさることながら、会員向けコミュニティの利便性・先進性や、データドリブンなオフィス設計ソリューションを評価する声も多く、日本上陸が噂されるよりも以前から、個人的に熱視線を送り続けていました。そして2018年2月に日本で最初の拠点となる「WeWork Ark Hills South(六本木一丁目)」の開設にあわせて、ホットデスク会員としての利用をスタートし、その後サインコサインの設立(2018年4月2日)と同日に開設された「WeWork Shimbashi」を活動拠点として本格的に利用し始めました。

なぜ、わざわざWeWorkに入居したのか?

サインコサインの親会社であるセプテーニグループは、西新宿の住友不動産新宿グランドタワーに本社をおいています。同ビルを活動拠点にすれば、もちろん経理や法務などの管理部門や主要事業であるインターネット広告事業メンバーと物理的距離が近くなるというメリットがあります。

しかし一方で、私たちが目指す前述のようなコミュニティ型のクリエイターチームを形成していくためには、これまでの働き方だけに拘らないメンバーや、これまでの常識を超えたチームでの共創にコミットできる顧客との出会いや交流を強めていく必要があります。そう考えると、より価値観の合う人に多く出会える、かつこれまでに海外で培われたコミュニティマネジメントを間近で学ぶことができるという意味でも、WeWorkに入居するメリットはとても大きいのではないかと考えました。

ソフトでつながる横のコミュニティ

では、実際に入居してみてどうなのか?まだ半年ほどの実体験ではありますが、まずは各拠点に常駐しているコミュニティマネージャー(新橋の場合は3名)の存在の大きさを感じています。

WeWorkでは基本的に毎日何かしらのイベントが開催され、その中の多くがWeWorkが企画・主催するものです。イベントの内容はランチ会やハッピーアワーといったカジュアルなものから、勉強会やピッチイベントのようなものまで様々ですが、いずれの場合もコミュニティマネージャーが入居メンバー間のコミュニケーションをスムーズに仲介してくれるので、事業的にも相性の良いメンバーとのネットワーキングがとても捗ります。また現時点では、そういったコミュニケーションや働き方に積極的な企業やメンバーが入居している、ということも言えるでしょう。

つまり、設備や環境といったハード面だけでなく、その中にいる人やコンテンツといったソフト面へのこだわりが会社を超えた横のつながりを促進してくれています。実際にサインコサインでも新規顧客とのビジネスへの発展、シナジーのある企業との社内勉強会への相互参加など、有益な出会いが多数生まれています。

ハードが強める縦のコミュニティ

さらに、ハード面でも大きなメリットがあります。WeWorkは、2015年に建築事務所Caseを買収し、同社が持つBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)技術をベースにした設計・施工ノウハウを取り入れ、データを活用したオフィスデザインを展開しています。また、共用で使用できるコミュニティスペースは、いずれの拠点もクリエイティブな発想を掻き立てる空間デザインで、リラックスできるスペースも充実しています。毎日24時間電気が灯り、音楽も常に流れていて、いつでも快適に利用できます。そして、様々なニーズに合わせた会議室やイベントスペース、キッチンスペースなども完備されています。

これら全てのサービスが基本的には月額利用料にインクルードされている(※一部クレジット制なども有り)ため、追加のコストを気にすることなく、立地・品質ともに優れた環境で様々なイベントやワークショップ、交流会などを積極的に開催することができます。サインコサインではチームコミュニティメンバーを集めてのミートアップも定期的に開催しており、定常的なコミュニケーション活性化や新規メンバー集めに役立っています。また、他企業ともコラボレーションしたイベントもすでにいくつか主催しています。イベントの内容は、働き方改革に伴う副業の方法や、これからのキャリア形成のためのコミュニティづくりに関するものなどです。これらは、短期的にはビジネスに直結せずとも、中長期的にサインコサインの価値観を世の中に伝えていくことで、PR効果を狙って開催しています

このように、立ち上げ初期から自社コミュニティ強化を目的としたアクションを増やしていけるのは、WeWorkで優れたハードが使いやすく提供されているからだと実感しています。

「自由」なオフィスは「自由」な働き方を加速させる

そしてもちろん、こういった工夫はWeWorkだけにしかできないわけではありません。ここで紹介したような工夫を自社らしくソフト面/ハード面それぞれに取り入れていくことで、自由に働きたい優秀なクリエイターにとっての重要な受け皿のひとつに皆さんのオフィスも必ずや進化していくことができるはずです。実際に、ソフト・ハード面でのメリットが両立しているオフィススペースだからこそ、この短い入居期間にも様々なセレンディピティ(素敵な偶然や予想外の発見)に恵まれています。

たまたま見学に来ていた昔のお客さまと偶然に再開したり、会いたかったクリエイターが別の企業宛に訪問していて出会うことができたり、友人づたいで入居している方と知り合いになれたり、しばらく接点のなかった知人がWeWork見たさを口実に会いに来てくれたり、といった出来事が数え切れないほど起こっています。

大企業・スタートアップ・個人といった多様なプレイヤーからなる、重層的なコミュニティが求められる新しい経済圏の中では、「自由」なオフィスが重要な役割を果たすのは間違いないと思います。

働き方が自由になる時代のクリエイター進化論

優秀なクリエイターにとって、働き方が自由になっていくというのはもはや「選択肢」ではなく「必然」の流れです。そして、その世界には前向きでポジティブな側面もあれば、一方で多様なスキルや強い意志なくして生き残れない残酷な世界でもあります。これまでの確実性の高い時代においてはキャリアにおける成功のレールというのはある程度共通言語化しており目に見えるものでしたが、これからの不確実性の高い時代においては誰にも正解はわかりません。

そのような時代において会社がクリエイターに提供すべきものは一定の安心安全な環境に加えて、彼らのキャリアやスキルセットにおける「ANSWER(正解)」を与えるのではなく「INSPIRATION(ひらめき・ヒント)」のきっかけになるような仕事の機会、人との出会い、働き場所、などになってくるでしょう。

そしてここでいう「クリエイター」とは他の誰でも皆さんひとりひとりのことを指しています。自由にしか生きられない時代、自由に生きることのできる世界だからこそ、何が嫌いか/やりたくないかではなく、何が好きか/やりたいのかに正直に耳を傾けながら、様々な仕事や活動を組み合わせながら自己実現を目指していけば自ずと時代にフィットしたクリエイターに進化していけるはずです。共に楽しみながら生きていきましょう。

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